きものができるまで

結城紬の工房に行ってきました

 

 

こんにちは!
上杉惠理子です。

 

先日2018年11月9日、
栃木県小山市にある

結城紬(ゆうきつむぎ)の工房

工房 思川桜さ

を訪ねる機会をいただきました。

http://www.omoigawazakura.com/index.html

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とても貴重な体験をさせていただいたので
レポをお届けしてまいります。

 

 

結城紬ってなんぞや?

 

(つむぎ)は、
糸を染めてから
布に織る

織りの きもの。

まず、糸を染めるのが
織りのきもの。

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一方で
小紋や訪問着、色無地などは
白い生地にしてから色をつける
染めのきもの、といいます。

 

 

ひと昔前まで
日本の農家さんの多くが
現金収入源として副業で
お蚕さんを育て繭を売っていました。

規格外だったり、繭が割れたり、
買い取ってもらえなかった繭を
自分たちで糸にして、
きものを作ったのが

もともとの紬、と言われます。

 

だから紬の産地は
 結城紬
 大島紬
 上田紬
 本塩沢
 米沢紬
 郡上紬
 久米紬
  ・ 
  ・
日本全国、地方に
いろいろとあるんです。

 

 

なかでも結城紬
茨城県結城市を中心に
鬼怒川流域で昔から織られていて

全ての工程
昔ながらの手づくりの工法
今も残っている
の織物です。

 

 

本場の結城紬は
糸を紡ぐのも手作業、
柄出しのために糸をくくるのも手作業、
織るときも手織り、と
とても手がかかるので

今となってはとても高価な織物。

 

ですが、
手作業だから出せる
結城紬だからこその良さ
があるんですね。

 

きもののコレクターで著名な
池田重子さんは著書の中で

 市に出ていた
 タンスに手を入れ
 結城紬の手触りがあれば
 即、タンスごと仕入れた。

 中身を開けて確認、なんて
していたら他の業者に
買われてしまう。

 結城があるということは
 良いものが揃っている可能性が高い

と書いていたほど
結城紬は良いきものの代名詞。

 

この結城紬は
昭和31年に
国の重要無形文化財に指定され、

平成22年に
ユネスコ無形文化遺産登録

されています。

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ユネスコ無形文化遺産といえば
最近は和食が登録されたことが
記憶に新しいかと。

 

きもの関係で
ユネスコ無形文化遺産に認められ

登録されたものは
新潟の小千谷縮・越後上布と
結城紬の二つだけなのです。

他の登録一覧はこちらから
見ることができます。
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/mukei_bunka_isan/
(文化庁HP)

 

結城紬はすべて手仕事、と言っても
文章や画像だけだと
…それってどういうこと???
って思っていました。

 

だって、
糸を全部手で紡ぐとか…
どういうこと?って思いません??^^

 

なので実際に
作っていらっしゃるところを
見てみたかったんです。

 

 

今回見せていただいた順番は…

1)草木染め
2)糸づくり〜真綿がけから手つむぎ〜
3)かすりくびり
4)地機織り

と、見せていただきました。

順番にレポートしますね!

 

草木染めはマジックみたい!

こちらの工房のお名前は
思川桜

地元の川 思川の桜を使った
ほんのりピンクの
桜染めをされています。

 


この画像の
3列並んでいる一番奥の
薄いピンクが色の糸が
思川桜染めです。

 

さて、ここで問題です!

 

Q.
桜を使って
桜色に糸を染めるとき
桜の木のどの部分を使うでしょうか!?

 

答えは三択で!
① 花びら
② 葉っぱ
③ 枝

さぁどれでしょう!?

Thinking Time!

 

 ・
 ・
 ・
 ・
 、

正解は…

 

 

③ 枝!!

 

桜色の色素は
枝にあるときに
抽出するんですよ!

 

ピンクの花びらで
染めるのではないんですよ!

 

これを知ったときは
草木染めってすごいなぁって
思いました。

 

その枝を切って集める
時期によっても
色味が変わったりするそうです。

 

こちらの工房では
きれいな桜色が出るように
桜の木の土づくりから
関わっているとのこと。

 

 

なんだか本当に
きものって農業ですよねぇ

 

 

そしてこちらで私初めて
藍甕も見せていただきました。

 

藍色
日本では昔から
馴染みの深い色と言われます。

 

桜もそうですが
草木染めは普通、
植物を煮出して染めることが
多いのですが
藍はだいぶ違うんです。

 

藍の葉っぱを刈り取って
1年かけて発酵させます。


これを蒅(すくも)といい、
その蒅を甕に入れて藍を建てます。

 

 


藍甕は
毎日欠かさず混ぜないといけないそうで
藍甕を持つということは
子どもをひとり持つような感覚だそうです。

 

 

話に聞いていた藍甕。
リアルで見るのは初めてで
もうドキドキしちゃいました!!!笑

 

 

藍が発酵した
藍甕の独特の匂いを
記憶に残したくてクンクンしてました^^
(いい匂いじゃないんですよ、独特。笑)

 

 

そして、染めるところを
その場で見せてくださったんです。

これはぜひ、
動画で見てほしくて…!!
 ▼▼

https://youtu.be/HgagwU97rls

 

 

糸を甕に入れて
じっくり染料に漬けて
ゆっくり引き出して絞る。

 

絞って、空気に触れたときに
一瞬で色が変わるんです!

 

それがなんだかもう
マジックみたい!!!

 

すごーーーい!!!

思わず
息をのみます…!!

 

 

何度もなんども染めるほど
色がどんどん濃く
染まるわけですが

 

藍は薄い順に

 かめのぞき
 水浅葱
 浅葱
 縹(はなだ)
 花紺
 紺
 濃紺
(もっと細かくあります)

…と色々な呼び名があるんです。


どうやって
識別するんでしょか!?
昔の人の色を見分けるチカラ、
繊細さってすごすぎませんか!?^^

 

 

いやぁ
深いなぁ…!!!

 

化学染料がほとんどの現代で
草木染めが残っていて
きもので身に纏えるって
本当にしあわせなことだなぁと思います。

 

 

手で糸をつむぐって、どういうこと?

 

続いて…
糸つむぎのお話です。

 

結城紬の糸は

① 真綿袋をつくって
② 手で糸をつむぐ

という流れですすみます。

 

お蚕さんの繭を
ぬるま湯に入れて
繭5〜6個分を重ねて
袋状に広げたものを
真綿袋(まわたぶくろ)
と言います。

 

真綿(まわた)って
お蚕さんの絹の綿なんですね。
乾いた真綿はふわっふわ!!!

 

触っているだけで
幸せです*^^*

真綿袋を
どうやって作っているかというと…
動画でどうぞ!
▼▼
https://youtu.be/tk5HGoCUgiE

 

なんか簡単そうに見えますけど
「真綿がけ8年」
と言われるお仕事なんだそうです。

絹は保湿成分も多いので
真綿がけをする方の手は
ずーっとすべすべなんだそう♪

 

 

 

この真綿袋から
糸を紡いでいきます。

できるだけ細く
一定の細さで
節なくつむいでいく。

 

これがもう
すぐにできることではなく
長い経験と技術がいること。

きもの一反分の糸をつくるには
先ほどの真綿袋
350枚分を糸にするんだそうです。

 

 

ここでちょっと難しくなりますが…

結城紬の手紡ぎの糸と
普通の機械で引いた絹糸には
決定的な違いがあります。

それは
撚(よ)りをかけるかどうか。

 

 

撚りとは
ねじったり、ひねったりすること。

 

料理で
「腕によりをかける」
って言いますよね。
この「より」も
糸の「撚(よ)り」からきた言葉。

 

通常、絹糸は
撚(よ)りをかけます。

絹糸はお蚕さんの繭1本では
細すぎて糸として使えないので、
何十個の繭の糸をまとめて
1本の糸として使います。

その何十個の糸が
バラバラにならないように
糸に強さが出るように
ねじっていくんですね。

 

そのねじり、撚りの回数は
1mで1000回とか2000回とか。
すんごい回数ねじることで
強さを出します。

 

ところが
結城紬の手紡ぎは
撚らないんです。

動画でどうぞ!
▼▼
https://youtu.be/8T2GOUeCh7o

ねじっていないでしょう??^^

糸を撚らないことで
きものになったときに
ふんわり柔らかい着心地になります。

細かい毛羽が残るので
滑りにくく
着崩れしにくいのも特徴です。

反物の重さも
他の織物よりも数100g軽いそうです。

軽くて暖かくて着やすい
と言われる結城紬。

その秘密は
糸にあったんですね^^

 

結城紬…着てみたい!!笑

 

 

次回は
柄を出す、かすり
の現場からレポートします♪

 

 

 

 

それではまた!

 

 


・・・

和創塾
〜きもので魅せる もうひとりの自分〜
主宰 上杉惠理子

 

 

 


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